もなみ9歳
〜Lite〜
2005年05月18日 ミッシングラング日本語(後編)
 えっと。
 今日は、名詞が全て並んだ最後に動詞がつくという形の文法は、イメージとして直感的に理解しやすいため、もっと普及していたはずなのに、現在は主流派でなくなった理由についてー。
 そのためには、まず英語のような「機能的な文法」について考える必要があると思いますー。
 英語の文法というのは、基本的には「主語」+「動詞」があり、その後ろにずらずらと説明があるというSVO形式ですよねー。
 このような機能的な文法というのは、イメージングの点では不利なのですー。
 というのも、基本的には主語+動詞だけでは、イメージできないからですー。
 このへん、昨日も書いたのですケド、イマイチ理解してもらえなかったので、もう一度説明しますと、極めて単純な「私」+「遊ぶ」の形。
 それが「竹とんぼ」で遊ぶのか、「ヨーヨー」で遊ぶのか「鬼ごっこ」で遊ぶのか、「道具」によって想像しなければならないイメージが異なるため、主語+動詞だけでは具体的な想像はできませんー。
 ですから「遊ぶ」をイメージしないまま脳内にバッファしておいて、次に来る目的語と組み合わせて初めて具体的なイメージを想像するのですケド、これが日本語的文法の場合、初めに「私」と「道具」という単体でもイメージ可能な存在が先に来てから「遊ぶ」という動詞が来るため、バッファは少なくて済むのです(実際、コンピューターにおいてスタック効率が最適なのは数字が並んだ後で演算子が最後につく、逆ポーランド記法だったりしますし)ー。
 で。
 このような機能的文法というのは、何をするのかが先に判りますから、とっさの判断では極めて有利なのですー。
 さて、日本語のような原始的な文法の部落と英語のような機能的な文法の部落とで戦争があったとしますー。
 この場合、どちらが勝つでしょうかー。
 機能的な文法では「我々は攻める!右の敵を!なぜなら、強いから!」と言うところを、原始的な文法ですと「我々は右の敵が強いから攻める」と言わなければなりませんー。
 つまり、機能的な文法の場合、初めのほうで「攻める」ということが判りますから、その時点で身構えることができますケド、原始的な文法ですと、最後を聞くまで「攻める」のか「避ける」のかが判らないため、身構えるまでに時間がかかるのですよー。
 おまけに、機能的な文法の場合、命令形は動詞が先頭に来るのですー。
 戦争中という、とっさの判断が要求されるような場面において、このようなタイムラグは、たった数秒の差であっても致命的です(この点について、ちょっと本のタイトルは忘れてしまったのですケド、元航空自衛隊パイロット様が書かれた本の中で、エマージェンシーコールが英語で行われる利点について述べられておりました)ー。
 ですから、機能的な文法の部落と原始的な文法の部落が戦争を起こした場合、同等の力であれば機能的な文法の部落の勝つ可能性が高いのですー。
 そういうわけで、偶然どこかで機能的な文法を使用する部落が誕生し、そこが他国と戦争して連戦連勝した結果、原始的な文法を使う部落が淘汰されたのではないでしょうかー。
 そして、このタイムラグを埋めなければならないからこそ、日本語では倒置法という文法が編み出されたのではないでしょうかー。
 世界中の言語のうち原始的文法(SOV構文)を使う言語は50%(その中にはSVOの両方を使う言語も含まれているため、実際には40%以下)と言われてますケド、現在、先進国と呼ばれている国の中で原始的文法を用いているのは日本だけ(ただし数だけならヒンディー語群が圧倒的)。
 
 もなQは、日本語という文化財を大事にしたいと思いますー。
名無し様:All the things she is.で「彼女は私の全て」
名無し様:ラテン語も一般的に動詞は最後ですよね
名無しぴょん:むしろ微妙なニュアンスを表現できるという利点なのでは?>語順依存性の低さ
うにゅ。様:横山やすし語録より。”逝てまうぞワレ。!”お、つたわる。
名無し様:日本語の言葉遊びだけはどの国にも負けない
名無し様:自由度が高いってこととは違うの?
名無し様:日本語の語順依存性の低さも気になります。「好きだよ、君が、私は」でも行けちゃう言語。
逆たん:日本が島国で地理的に民族が潰れ難かったのが影響してる・・・のか?
うにゅ。たん:航空局の管制官は、英語使ってる。適切な指示出ずに事故多いけど。w
絶d様:似非専門家様に先に言われちゃったけど…世界大戦中、日本は決して弱くはなかったはず。いくら当時が暗号時代でも命令まで英語風な暗号は使わなかったと思うのですよ…
もなみ:それはそれとして、MFCにコメント入れておきますー。
もなみ:長文はMFCにお願いしますー>似非専門家様
名無したま:太古の昔に、一瞬の言語的判断が勝敗を決定的に左右するほどに情報密度の高い戦争があったとは思えんが。たまたまSVO言語を使用していた民族が、たまたま言語帝国主義的な政策をとり、たまたまそれが成功して世界中に広がって、現在に至る…ってトコが妥当じゃないかな。
名無したん:それは機動力の差では?>モンゴル帝国 あくまでも同じ戦力比較でないと意味がない...けど同じ戦力というものは存在しませんので机上の空論ですな
と様:モンゴルとトルコは同等の力で戦ったわけじゃないからじゃないかな?
似非専門家様:この二つの国は弱かったのでしょうか?
似非専門家たま:あと、歴史上大帝国を作った国の内,モンゴルとトルコは原始的文法ですね。
似非専門家様:幼児を見ると,動詞よりも先に名詞を獲得してそうです.
似非専門家たま:ふと思ったのですが,人類が言葉を獲得した順番と,幼児が言葉を獲得する順番は同じでしょうか?
gg様:はつ

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