IDEのRAID比較検証 IDEのRAID比較検証

最近、格安のIDE-RAIDカードが発売されました。
IwillのSIDE-RAID66です
IDE-RAIDカードとしては既にPromiseからFASTTRAK66という傑作が出ておりました。
しかし実売で1万円を切る、このIwillのRAIDカードに対する期待は大きくても仕方ないでしょう。
早速、使ってみることにします。
まずは、カードを比較してみましょう。
FASTTRAK66は、BIOSライセンス違反の違法品ではなく、純正品です
OSのソフトウェアライセンスにはこだわるのにBIOSのソフトウェアライセンスにはこだわらない人は私には理解できませんね。
著作権違反だということを理解してもらいたいものです
おっと、愚痴が長くなってしまいましたので、写真を入れましょう。
左がFASTTRAK66、右がSIDERAID66です。
ご存じFASTTRAK66これがSIDE-RAID66
外見的に面白いのはSIDE-RAIDです。
セカンダリIDEがカードと垂直に付いており、これを外に出して使うこともできます
・・・外に出してどうするのかという疑問は残りますが(BOX自作?)。
で、面白いのは面白いんですが、実用性はクエッションです。
実際に今回コードを入れてみたところ、このコネクタとHDDを繋ぐのに苦労しました
どうやっても直角ねじれが発生します。

今回使用したHDDは、信頼のブランド不実じゃなかったFUJITSUのATA66HDDです。
きてみてさわって
W10.5/R9.5という謎のスペックを持っています。

さて、ここで困った自体に陥りました。
何故かいつも困った自体に陥っていますね、私。
今回はライセンスの問題です。
しまっておいたはずのWin98のライセンスが見つかりません
仕方ないので急遽、これだけは死ぬほど余っているWin95のライセンスを取り出してインストールしました。
インストールしたマシンは組み立て途中の次期主力支援戦闘機FSXHAIKU。 スペックは
・ケース:ペンギン(金)
・メモリ:256M(PC133-CL3)
・CPU:P!!!-600E(定格)
・クーラ:ALFA
・グラフィック:Savage4pro+
最終的には
・グラフィック:G450またはG600
・ハードウェアDVDデコーダ搭載
・二重反転ロータケースファン搭載
となる予定です。
ぐちゃぐちゃ

計測には不確定要素を防ぐため、マザボのIDEにSeagateのHDDを載せ、そこにOSをインストール
さらにHDDドライブは以前にも使ったAT電源から別に電源取得しました。
このAT電源、安かったわりには使ってるなぁ。
RAIDされたドライブは拡張MS-DOS領域8GBを確保し、そこに論理MS-DOS領域2GBを作成して行いました。
持ってるライセンスがOSR2じゃないからFAT32が使えないんです(笑)。
計測にはつかぽん様のDiskdrive benchmark on Win32 Ver1.22を使いました
条件は

Results - Diskdrive benchmark on Win32 1.22 (C)1996-98 Yuji TSUKADA
Drive : d [] - FAT // Thread(s) : 1 // KB/s/Thread

です。
某ベンチ3.22はネットワークを入れなかったためか、実行時にエラーが出るため使用を断念しました。
しくしく。

さて、結果の一覧です。
計測結果:Raidなしの1ドライブ(FT66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 3765 61 8095 6896 8095 10667
No Write Write through 1455 56 75852 75852 75852 93091
計測結果:Raidなしの1ドライブ(SR66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 66 7787 7474 7447 11253
No Write Write through 1280 62 73143 93091 93091 93091
シーケンス系ではやや劣っていますが、ランダム系の、特に書き込み速度ではFT66を上回る好成績
これは期待がかかります。
ところが。
SideRaid66のストライピングが2ドライブまでしかできないことが判明。
ストライピング2台での計測比較しかできません。
よって4台はFASTTRAK66の参考値とします。

いよいよストライピングです。
計測結果:ストライピング2ドライブ(FT66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 66 12047 4842 12047 13838
No Write Write through 1455 117 93091 93091 93091 93091
計測結果:ストライピング2ドライブ(SR66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 55 11636 6543 11636 17655
No Write Write through 1455 114 73143 93091 53895 93091
傾向、まったく変わらず。

今度は同機種でのRAID速度を比較してみましょう。
FASTTRAKの場合は4台でのストライピングができますので、それも並べて・・・
計測結果:Raidなしの1ドライブ(FT66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 3765 61 8095 6896 8095 10667
No Write Write through 1455 56 75852 75852 75852 93091
計測結果:ストライピング2ドライブ(FT66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 66 12047 4842 12047 13838
No Write Write through 1455 117 93091 93091 93091 93091
計測結果:ストライピング4ドライブ(FT66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 2909 72 15515 5107 14949 14322
No Write Write through 1164 258 75852 93091 93091 93091
4台RAIDにすると低量シーケンスでの性能が低下しがちですが、これはRAIDのクラスタサイズ以下になってしまうためと思われます。
よって、参考になるのは1Mのところですね。
書きこみは打ち止めになっているようです。
読みこみも確かに早くなっていますが、ノーストライピングとストライピングほど劇的に早くはなりません。
少しよくなったかな、という程度に収まっています。
これは予想できる結果でして、IDEのアーキテクチャ上の問題だと思われます。
IDEアーキテクチャではマスタ動作中はスレーブ停止、スレーブ動作中はマスタ停止となるため速度上のパフォーマンスアップはあまり見こめないからです。
結局FT66の場合はストライピングを組むと低量転送の場合はあまり効果が高くなく、大容量転送の場合はそれなりに性能アップが見こめると考えてよいでしょう。

ではSideRaid66の番です。
計測結果:Raidなしの1ドライブ(SR66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 66 7787 7474 7447 11253
No Write Write through 1280 62 73143 93091 93091 93091
計測結果:ストライピング2ドライブ(SR66)
Buffering Read/
Write
Write cache Write cache
flush time
512Bytes 64KBytes 1MBytes
Seq. Random Seq. Random Seq. Random
No Read 4000 55 11636 6543 11636 17655
No Write Write through 1455 114 73143 93091 53895 93091
・・・なんじゃこりゃ
低量での速度向上は見こめます大容量でのシーケンス転送は書きこみががたがた
あれ?64Kでのシーケンスライトの数値が変わってないぞ。
おまけに強いはずのランダムリードが64Kで落ちている
慌てて再フォーマット後、再計測しましたが、数値的にはほとんど変わりません。
むしろ少量ながら落ちてるところがある・・・。
これは一体・・・
4台ストライピングでもあれば何か見えるのかもしれませんが、このデータでは何も見えません。

今回の実験は結局SideRaid66は謎なカードだということがわかりました。


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