ルームスイマーは水風船 ドラえもんの科学に対してリクエストのあったのがルームスイマーである。
注)もう一個リクエストがあったが何だったのか忘れたので当事者の連絡求む。
あまり知っている人がいないと思うので説明する。
ルームスイマーはゼリー状のぶよぶよした液体で、専用のクリームを塗ることで泳ぐことができる
問題は泳ぎ終わった後に水から出られなくなることだ。
このような物体をどうやって製造すればよいのだろうか。

まず、この物体が水銀のような液状金属でないことは間違いない。
なぜなら透明だからだ。

次に考えられるのは超高分子繊維の塊である。
わかりやすく言うなら、ビニールの塊のようなものだ。
そうすると塗ったクリームは融解触媒だろう。
しかし、ビニールの塊では水と同じ比重にすることが難しい。また、抵抗も水と同じにはならず、結果として水よりも比重が大きくなるだろうし抵抗も大きくなるだろう。
もちろん、水泳練習器具として機能させるなら、抵抗が大きいことは良いことだ。
しかし、比重が大きければ浮力も大きくなり、浮きやすくなってしまう。
ドラえもんの中ではのび太がおぼれる程度に浮力が少なかったのだ。

紙おむつや生理用品で使われている高分子親水吸収体はどうだろうか。
これなら、その成分のほとんどが水であることから水と同じように扱うことができる。
塗ったクリームは体温で活性化する酵素かもしれない。
だが、こちらは弾力性という点で劣る

水と同じように扱え、かつ比重も水に近く、弾力もあり、さらに透明
そんな物質は存在しない。
何か良い解決策はないだろうか。

悩んでいたのだが、思わぬところに解決策があった。
それはお祭りの水風船であった。
水風船。
ゴムの中に水が入っている。
これだ!

ルームスイマーの原理は以下のように推測した。
まず、ルームスイマーは巨大な水風船のようなものである。
正確にはおそらく極めて表面張力の高い特殊な油膜で覆ってあるのだろう。
クリームは油膜を一時的に中和するための乳化剤と考えられる。
乳化剤によって中和された油膜を潜り抜ければ、中は水そのものである。
これなら水と同じように扱え、かつ比重は水そのもの、弾力もあり、透明である。
水だから。
また、一時的に乳化剤で中和された表面もただちに周りから油膜が覆い尽くすことで穴が空くこともない。

こうしてルームスイマーの謎は解けた。

22世紀への道は近い。

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