2001/09/19
招き猫おまけの話
三話続けて終わるはずだった招き猫の話ですが、落ちを先にBBSのほうで書かれてしまったので、もう一話追加します。
調べてみました、インドと猫の関係を。いましたいました。猫の神というのがいましたよ。シャスティです。シャスティといえばアランヤシャスティ祭ですね。私もこの祭に関しては詳しくは知らなかったのですが、猫を米の粉で練り固めて板の上に置いて奉るらしいのです。んで、シャスティのご利益というのは基本的には「子宝に恵まれる」のですが、家が豊かになるというのもあるそうです。そして願いがかなったら供物を供える、と。これに近いので丸〆猫というのがありましたね。もしや、と思ってもう少し詳しく調べてみると、シャスティの使者は黒猫だそうです。黒猫?黒猫といえば太田道灌の猫地蔵!・・・無理がありますね、やっぱり。どうもインドと招き猫に直接的な関係は存在しないようです。ただし、これはついでに猫が日本に辿りついた起源まで調べてみたところ判明したのですが、猫そのものに関してはインドと深い関わりがありました。このことについてちょっと書きます。猫はエジプト原産の生き物で、日本に伝わったのは古事記や日本書紀などの書物に猫が出てこないことからかなり後と考えられており、恐らくは中国からの仏教伝来とほぼ同時だろうと言われています。というのも、本々猫が中国に伝わったのはインドからであり、インドから中国に仏教が伝来した際に猫も伝わったからです。猫と仏教にどんな関係があるかというと実は深い関係があるのですね。仏教の伝来は法典によってもたらされたのですが、その法典はねずみによってかじられて失われることが多かったため、ねずみ対策が必要でした。そう、仏教の法典を守るためにねずみを捕る生き物として猫も一緒に入ってきたのです。そういうわけで、中国から日本に仏教法典が渡るときも同じ措置が取られた可能性が高いのです。
え?招き猫はどうしたって?もともとインドと招き猫の関係は見つかるわけがないことはわかっていました。だってインドには先客がいるんですよ。ガネーシャという招き象が・・・。


 

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